持続可能で、安心・安全な社会実現に向けた評価研究の推進

独立行政法人産業技術総合研究所 安全科学研究部門
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和田 有司 (グループ長)

自己紹介

和田有司 yuji-wadaリレーショナル化学災害データベース」を運営しております。毎日毎日,世界中の事故を探して,分析するのが仕事です(グループの)。仕事は楽しくがモットーですが,扱っている内容は,常に,人が死んだり,けがをしたり,の情報を扱っておりますので,楽しんでばかりはいられない,というのが実際のところです。なぜ,データベースを作るのか?,そこで事故が起きているから,などとキザなことは申しませんが,データベースを利用していただいて,1人でも事故の被害者を減らすことができれば,それで十分だと思っています。ある方の講演の中での話ですが,事故が起こるということは,ある日,あなたの隣の人の机の上に花がかざられるということですよ,というのが,先日事故調査に行った 先で壊れた装置の前にかざってあった花とかぶって,もっとがんばらなくちゃ,という気になりました。

 

緒方 雄二 (コンプライアンス推進本部 [総括企画主幹])

自己紹介

緒方雄二 yuji-ogata私の専門は資源工学ですが、資源工学と言っても範囲が広く、その中で岩盤力学が専攻でした。しかし、産総研の前身である公資研に入所したころは、研究所では石炭鉱山保安が重要なテーマでした。このため、炭鉱用火薬類の安全性評価(メタンガスと炭じん)に関する研究が主な仕事でした。かれこれと、研究所に入って25年が経過しました。また、入所した年には、つくばでは、科学万博が開催されていました。
既に、日本では主な炭鉱は閉山し、現在鉱山保安の研究をほとんどやっていません。では、現在は何をやっているかと言うと、火薬類および可燃性ガスの安全性およびその利用技術の関する研究です。火薬類の研究では、発破技術と火薬庫の安全性に関する研究です。発破については、都市発破(ビル解体)の実用化を目指していますが、皆様が想像されるビル全体を解体する発破ではなく、小規模爆破による解体です。いわゆる、数g程度の爆薬を利用するミニブラスティングとかマイクロブラスティングです。近い将来には、皆様の近所で使用されるかもしれません。可燃性ガスの研究では、水素、メタン、DME等の安全性に関する研究、あるいは可燃性ガスが爆発した場合の構造物への影響評価とかです。
火薬類と可燃性ガスとあまり関係がない様ですが、両者ともある一定の条件では爆発します。火薬類は、主に固体で、可燃性ガスは主に気体?物理的にはかなり違いますが・・・また、産業用火薬類は特殊なもので一般には馴染みが薄いですが、可燃性ガスは都市ガスまたはプロパンガスとして広く利用されています。今後は水素の利用も拡大することが予想されています。少し研究内容が発散しすぎている感もありますが、安全・安心な社会には重要な課題と思って研究を行っています。

 

久保田 士郎 (研究員)

自己紹介

久保田 士郎 shiro-kubota高エネルギー物質関連施設における事故時の爆発影響評価、および被害拡大防止技術の開発により公共の安全を確保するための研究を行っています。そこで、火薬などの爆発とその周辺現象を理解する必要があります。たとえば、反応が、その物質の音速を超えて伝わる爆轟現象があります。単純に考えると、物質が外からの衝撃で圧縮されて反応が始まり、固体から気体に変わります。一瞬ですが気体であるのに固体のときよりも密度が大きい状態になります。17年前に、この現象に驚き、それ以来、高エネルギー物質に関連する研究を一貫して実施しています。現在は数値シミュレーションによる安全性評価技術の開発を行い、最新の科学技術を反映させるため、起爆、爆轟から、爆発の周辺で起こる各種高速現象の研究を進めています。公共の安全確保の観点から重要であり、かつ未解明な現象が多く、学問的にも魅力のある研究です。最近10年で教科書的な文献が海外で出版されていますが、実際の爆発現象へ自ら理論を応用しなければ理解できない内容です。実験場所が限られ、さらには、第一線で活躍された研究者が次々に退職の時期を迎えている一方、研究のニーズは拡大しています。爆発影響評価や安全な利用技術に関する成果発信・新規課題の創出と併せて、若手研究者・技術者に研究の魅力を伝え、連携することで様々なニーズに答えると同時に、常に学術的研究のレベルアップも目指します。