持続可能で、安心・安全な社会実現に向けた評価研究の推進

独立行政法人産業技術総合研究所 安全科学研究部門

リスク評価書・レポート

 ナノ材料リスク評価書: 新規技術のリスク評価の事例として、技術開発や産業化の著しいナノ材料に関するリスク評価の考え方の提示、当面の作業環境管理のための許容暴露濃度の提案を行っている。ナノ材料3物質「二酸化チタン(TiO2)」「フラーレン(C60)」「カーボンナノチューブ(CNT)」を対象とした。

 手順書: 動物や培養細胞を用いた有害性試験のために、液中や気中でナノ材料が安定的に分散した試料を調製し、その状態を計測・評価する方法を開発し、「ナノ材料有害性試験のための試料調製方法と計測方法(暫定版)」を手順書としてまとめた。

 ナノ材料の排出・暴露評価書: ナノ材料の気中への排出および吸入暴露を対象に、文献調査、製造・使用現場の作業環境の調査、模擬排出試験を行い、ナノ材料の排出および暴露に関する情報を整理した。

 ヒトや生態系に対するリスクが顕在化、または予測される化学物質について、科学的データに基づく詳細リスク評価書を策定し、公開している。「詳細リスク評価書シリーズ」は、化学物質ごとに詳細なリスク評価を行っており、行政、企業、市民などが化学物質管理の方策を検討する際に科学的な基礎となることが期待されている。「知恵袋シリーズ」は、個々の物質のリスク評価に横串を入れ、そこで使われた方法論やツールを抜き出し、まとめ、その原理を説明するために書かれたものであり、リスク評価の頭脳の説明である。 

  ナノテクノロジーへの認知・態度・行動が、技術の発展や市場化にともなってどのように変化するかについて定点観測を行っている。2005年から2009年まで毎年春に一般人に対してアンケート調査を実施した。本報告書はその単純集計結果や経年変化について簡単にまとめたものである。

 排出シナリオ文書(Emission Scenario Document,ESD)とは,化学物質の各環境媒体等への排出を定量化するため,排出源,製造工程,移行経路および使用の状況等を示した文書です。ある用途で用いられる化学物質が別の物資に代替される際に,十分な実測データがない条件においても,環境排出量を推計するために必要な手法と各種パラメータを提供することを目的として作成されました。

 室内での化学物質への消費者や作業者の暴露を評価することは,そこで過ごす時間が長く,また様々な化学物質の発生源が存在するため,ヒト健康リスク評価に際して重要です。本技術ガイダンスでは,国内外で開発され,規制等に使用されている室内消費者暴露と作業者暴露の評価に用いられている数理モデルやコントロールバンディング法について概説しました。