持続可能で、安心・安全な社会実現に向けた評価研究の推進

独立行政法人産業技術総合研究所 安全科学研究部門

フィジカル・ハザード

プロジェクトリーダー : 飯田光明


火薬類や高圧ガス等の化学物質の燃焼・爆発危険性(フィジカルハザード)に対し,燃焼・爆発に対する安全に係わる総合的な研究(本格研究)を実施し,社会・行政・国際的ニーズに迅速かつ継続的に応え,公共の安全確保や産業保安技術の向上等に貢献する。

近年の産業災害の増加や保安コンプライアンス問題の頻発は、企業の「安全文化」の低下に一つの原因があると考えられている。したがって、産業保安の向上と保安力評価の研究をすすめる必要がある。

事故事例DBシステム、企業への提供、事故・トラブル事例の活用に資するDBの構築、事故・トラブルの根本原因分析手法を確立し、教訓学習などを含めた安全保安技術の伝承システムを構築し、拡充する。企業の「安全文化」の醸成度を評価する手法の提案、データベースを活用した安全情報の提供と企業の保安力評価手法の開発を実施する。

・事故災害事例
http://riodb.ibase.aist.go.jp/db019/cgi-bin/DB019_top_jpn.cgi

・リレーショナル化学災害データベース
http://riodb.ibase.aist.go.jp/riscad/index.php

また、火薬類等高エネルギー物質の危険性評価試験法高度化をすすめる。火薬類や有機過酸化物、水素、水素吸蔵材料等の高エネルギー物質の刺激に対する応答性(感度)、及び燃焼・爆発時に周囲に及ぼす被害の大きさ(威力)に関する評価試験方法を高度化し、評価結果の信頼性の向上を図るとともに、評価結果データベースを拡充させる。

国際的統一化(GHS:Global Harmonization System)を考慮し、科学的根拠に基づいて、取扱技術基準や保安技術基準を作成する。このためには信頼性のあるデータを着実に取得することが必要であり、小規模から可能な限り規模の大きい実験を実施し,燃焼・爆発現象のスケール効果を把握することが重要となる。

大規模実験の実施は、当部門以外の研究機関では困難であるため、積極的な貢献が強く期待されるところである。と同時に、この評価試験結果を基に、計算機シミュレーション技術を開発し,実規模の現象を高信頼度で予測・評価することが重要な課題である。

爆発影響計算予測システム(2・3次元流体力学・構造計算連成シミュレーションシステム)の開発により、火薬類や高エネルギー物質が爆発した場合の周囲の容器、構造物や岩盤等の破壊状況や、そのような破壊を伴う爆風伝播、さらには複雑な構造や地形を伝播する爆風威力に関する精度の高いデータを提供することを目標とする。

これら爆発影響評価の計算機シミュレーション技術の高度化を図るとともに,外部へ公開し,民間企業等の利用を促進していく。

・化学物質の爆発安全情報データベース
http://riodb.ibase.aist.go.jp/explosion/index.htm


RISCADトップページ
http://riodb.ibase.aist.go.jp/riscad/index.php


地中式火薬庫の爆発事故シミュレーション
・地中式火薬庫の爆発事故シミュレーション