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詳細リスク評価書シリーズ23 デカブロモジフェニルエーテル 概要

デカブロモジフェニルエーテル(Decabromodiphenylether、以下DecaBDEと略記する)は、1970年頃から、プラスチックに対する添加型難燃剤として用いられ、最盛期には年間10,000t(1990年)の国内消費量があったが、1990年以降減少し、2004年では2、000t/yearほどである。

当初、DecaBDEは、不純物として含まれる臭素化ダイオキシンが問題視され、1990年代に、難燃剤業界で自主管理計画が策定されることで対応が始まった(日本難燃剤懇話会、1995)。

その後、欧州のWEEE(Waste Electrical and Electronic Equipment、廃電気電子機器に関する指令)、RoHS(The Restriction of the Use of Certain Hazardous Substances in electrical and Electronic Equipment、特定有害物の使用制限に関する指令)の導入に伴い、製品への含有量の規制対象候補となった。リスク評価結果に基づき2005年10月15日、欧州委員会は、「高分子材料でのDecaBDEの利用」をRoHS指令から除外することを決定した。

既存知見の整理に基づき、詳細評価としての論点を整理した結果、DecaBDE自体の環境中での残留性と、低臭素化体による生体への蓄積の2つの事象が懸念された。

そこでDecaBDEの同族体である、OctaBDE、PentaBDEもデータの充足状況を加味した検討や、DecaBDEの代替物質との相互比較に関する知見の充実が必要と判断された。

さらに、DecaBDEは、多くは代替化の方向にあり性能面から現状レベルは維持される可能性があるため、代替品とのリスクの上ヒ較に必要なデータとともに、 どこから、 どんな経路で暴露されるかの知見の整備、すなわち、 リスク管理のための発生源や暴露情報の整備が求められている。

デカブロモジフェニルエーテル詳細リスク評価書は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)委託のプロジェクト「化学物質のリスク評価及びリスク評価手法の開発」のテーマ「リスク評価、リスク評価手法の開発及び管理対策の削減効果分析」の研究成果である。

評価書の全文は、「詳細リスク評価書シリーズ23 デカブロモジフェニルエーテル」(丸善株式会社)として2008年7月に刊行されている。 (ここをクリック