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TX・バス通勤者のタイムトラベル

メンバー 五十嵐 卓也
 つくばエクスプレス(TX)のつくば駅から安全科学研究部門のある産総研つくば西事業所まで3.5kmほど。ここで路線バスを利用すると、「二の宮」という地名の存在感に興味を引かれます。バスターミナルの4番乗り場から、ひたち野うしく駅行きに乗ると、つくば西事業所最寄りの停留所「気象研究所」までに「二の宮3丁目」と「二の宮中央」を通過します。同じく4番乗り場から学園南循環(の反時計回り)に乗ると、「気象研究所」までに「二の宮公園北」、「二の宮一丁目」、「二の宮」、「二の宮児童館」を通過します。

常陸国(ひたちのくに)のナンバー2の神社の分祀に由来する古くからの地名かと思って調べてみると、常陸国二宮は、茨城県那珂市に所在する静神社(静とは古代織のことらしい。)であり、無関係でした。Wikipediaによれば、1977年に筑波郡谷田部町に二の宮一丁目が、翌年に二の宮二丁目~四丁目が新設されたそうですが、その元になった多数の大字(おおあざ)には「二の宮」はなかったようです。つくば西事業所の元になった公害資源研究所の筑波移転完了は1980年3月のことですから、そのすぐ前に二の宮は誕生していました。

更に調べると、二の宮という地名の予想もしなかった由来が分かりました。江戸時代後期の有名な地域経営コンサルタントである二宮尊徳をこの地に招いて、水利事業を試みたのだそうです。「尊徳の馬鹿堀」で検索すると、関連のウェブページがいくつか見つかります。つくば市のサイトから関連ページが消えたのは、用語問題のためかもしれません。

国土交通省の国土情報ウェブマッピングシステムからは、西事業所周辺の昔の空中写真画像を閲覧できます。例えば、昭和59年度撮影ですと、整理番号CKT-84-4、撮影コースC9、写真番号39や40、公害資源研究所移転前後の昭和55年度撮影ですと、整理番号CKT-80-5、撮影コースC9、写真番号35、昭和49年度撮影ですと、整理番号CKT-74-12、撮影コースC43、写真番号17や18です。さらに、昭和49年度撮影、整理番号CKT-74-12、撮影コースC42A、写真番号19には、農業用水池から研究学園都市最大の公園「洞峰(どうほう)公園」の池へと整備されようとしている洞峰沼の最後の姿が示されており、馬鹿堀の跡はもう残っていないのかしらなどと想像をふくらませて楽しむことができます。

参考URL:http://nlftp.mlit.go.jp/Air/photo400/74/ckt-74-12/c42a/ckt-74-12_c42a_19.jpg