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グリーンイノベーション

メンバー 中西 準子

 つくば市には公園が多い。緑に囲まれた散歩道は勿論、子供の遊び場、スポーツ施設などがふんだんにある。松見公園はそれらの公園の中の代表格である。日本庭園風に造られており、ゆったりとくつろげる東屋や鯉が群れ泳ぐ池、人工の滝、浮き島などがある。驚いたことに、blogにはこの公園の鯉の泳ぐ様子の動画もupされている。高さ約45mの展望塔からは筑波山や霞ヶ浦、日光連山が望めると書かれているが、私はまだ展望塔に登ったことはない。この展望塔は建築家菊竹清訓の設計で1976年に作られた。この一角に既存松林と書かれた区域がある。赤松も黒松もあるが、その幹は太く背も高い。既存松林という名前と幹の太さからして、研究学園都市が造られる前からの松林であろう。松見という名前は地名ではないので、多分、この松林のすばらしさを愛でて付けられたのであろう。この松林を散歩している時に、遠くから見ると紅葉かと思うほど葉が真っ赤な木が目を引いた(写真)。近くにくると完全な松枯れであった。

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松見公園内の松枯れ(2010.09.11撮影)

 よく見ると、この木の隣の松数本に松枯れが少し移っている。さらに、完全に枯れた松が数本公園内に散在している。このままにしておくと、この松林は数年で姿を消すのではなかろうか。それにしても、つくば市は何も手を打っていないようだ。もし、何かしていれば、少なくとも完全に松食い虫にやられた松を放置しておく筈がないからである。松枯れは日本全体の問題である。難しいとは思うが、日本一の研究機関の集積地であるつくばでこの環境問題に取り組んでもいいのではないか。いや、取り組むべきではないのだろうか。研究所に協力を求めて何かできないのだろうか。通常の方法だけでなく、新しい農薬やさらに、土壌の入れ替えとかいろいろやってみることができるのではないだろうか。

最近、環境関係については多額の研究費がおりてきている。どこの研究所も同じだと思う。ここで言う環境問題とは温暖化である。温暖化問題が重要なことはもちろんだが、身近な環境破壊に全く気を遣わずに、温暖化問題だけ熱心というのは何か変だ。政権交代後はグリーンイノベーションが科学技術研究開発の大きな目標に挙げられている。そのグリーンとはどういうグリーンなのか、松枯れを見ながら考えてしまった。