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IDEAラボ(Research Laboratory for IDEA)

グループ長 田原 聖隆

メンバー

 2017年4月に安全科学研究部門にIDEAラボを設立しました。ラボは呼称であり、研究プロジェクトメンバーを中心に組織横断的に研究を実施しています。IDEAラボのミッションは、IDEA(Inventory Database for Environmental Analysis)の開発および、国内外の連携と技術評価の実施と方法論の確立です。安全科学研究部門以外も含む研究員10名、契約職員8名でスタートしました。
 LCAは、製品・サービスの原材料採取から最終処分まで一生涯を通じて使用される物質やエネルギー(インベントリデータ)を調査、集計し、環境に与える影響の大きさを定量的に評価する手法です。LCAを行う際、対象となる製品やサービスのインベントリ分析をサポートをするのがインベントリデータベースです。IDEAラボで開発しているインベントリデータベースは、日本国内のほぼ全ての事業における経済活動を網羅的にカバーした3,800以上の製品やサービスのプロセスからなります。 

連絡先住所

〒305-8569 茨城県つくば市小野川16-1 つくば西
TEL:029-861-8111
FAX:029-861-8118

IDEAラボの趣旨

欧州委員会をはじめとする世界各国では、ライフサイクル思考(製品やサービスにかかわる採掘、デザイン、製造、使用、リサイクル又は廃棄、及びそれらの影響全般を考慮する思考)に基づいた産業技術の環境政策が進められています。これらの政策を実施する基盤として、全ての製品の環境負荷・原単位などの総合的なデータベースであるライフサイクルインベントリデータベースの役割が非常に大きくなっています。そうした背景の中、UNEP(国連環境計画)を中心に世界の14ヶ国が参加してライフサイクルインベントリデータベースの国際的なネットワーク化と相互利用を目的とした“グローバルLCAデータアクセスネットワーク(GLAD)”が設立され国際連携が活発化されています。産総研が開発を行っているライフサイクルインベントリデータベースであるIDEA (Inventory Database for Environmental Analysis)は、日本の代表としてGLADに参加することとなりました。また、これらの活動と同時に、韓国、タイをはじめとしたアジア地域では、IDEAのデータ作成方法を自国で展開する国際連携も始まっています。IDEAラボは上記の目標を達成するために更なる国際連携を目指します。
加えて、研究現場において、研究開発中の技術の環境適合性をLCAによって評価しておくニーズが高まっており、企業や産総研内の新材料や新技術開発現場から、特にインベントリデータ作成を伴う環境負荷分析の共同提案や共同実施の申し込みが多くなっています。LCA研究者と新技術の開発者が早い段階より協同してLCAに取り組むことで、IDEAそのものの精度向上のみならず、新技術開発へのLCAのフィードバックやLCA視点を含めた技術の橋渡しなどを目指します。

インベントリデータベース(IDEA)の構築

資源の効率的活用、環境負荷物質の排出削減等のためにライフサイクルアセスメント(LCA: Life Cycle Assessment)が重要な評価手法となっています。LCAを実施する上で、検討対象となる範囲のインベントリデータを収集することは必要不可欠ですが、全てのデータを収集するためには、膨大な時間や労力を費やす必要があります。そこで、評価の結果において影響が小さい部分については、「バックグラウンドデータ」を用い、LCA実施者は影響の大きな「フォアグラウンドデータ」を収集して評価の効率化を図ることになります。この観点から、多様な評価に対応できるバックグラウンドデータの整備は非常に重要です。

これまでの「積み上げ型」LCIデータベースは分野による偏りが大きく、また殆ど整備されていない分野もありました。そして、より細かい項目のデータが求められる分野もあります。また、欧州で考案されている環境フットプリント等への対応などから、一定の品質が担保された大規模なデータベース構築が必要となります。こうした背景を踏まえ、積み上げ法に基づいた、高い網羅性・完全性・代表性・透明性を有し、データ品質も考慮可能なデータベースを構築することを目的とし、統計情報によるデータと積み上げデータをハイブリッドしたインベントリデータベース「IDEA(Inventory Database for Environmental Analysis)」を開発しています。IDEAの特徴は、統計情報によるデータと既存の積み上げデータを融合したハイブリッド型のインベントリデータベースです。高い網羅性・完全性・代表性・透明性を有し、データ品質も考慮可能なデータベースです。また、ユーザーの利便性を重視し、単位プロセスデータセットは、階層構造を有し、海外データベースとの親和性を考慮したデータフォーマットを持っています。

IDEAのデータ構造

図1 IDEAのデータ構造

 

IDEAのデータ数

図2 IDEAのデータ数

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