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部門長挨拶 2011年

所信表明:安全科学研究部門長 四元弘毅

2011/4/1

四元部門長2011安全科学研究部門は、化学物質リスク管理研究センター、ライフサイクルアセスメント研究センター、爆発安全研究コアの研究ポテンシャルを融合し、新しい課題に取り組むために2008年4月1日に設立されました。「安全」と「持続的可能性」を同時に追求する「安全科学」を確立し、イノベーション推進のための「評価」を実現することを目的として研究に取り組んでいます。

カーボンナノチューブ等の工業用ナノ材料は、その優れた特性から様々な分野においてイノベーションをもたらす材料として大きな期待が寄せられていますが、一部では、その有害性が懸念されています。このため、工業用ナノ材料のリスク評価の研究を実施し、ナノテクノロジーの健全な発展を支援するとともに、新技術が生み出す新規な物質を評価する研究のあり方を例示することを目指しています。

温暖化対策のひとつとして期待されているバイオマスエネルギーについては、バイオマス利用リスク評価の研究を実施しています。ライフサイクルでの温暖化ガス排出削減効果に加え、バイオマス利用の生態系影響なども考慮して、バイオマス利用の総合的な評価を行い、安全で持続可能なバイオマス利用システムの提案を目指しています。

一方、既存の産業においても、産業災害のリスクを低減し、安全性の向上を図ることは非常に重要な課題です。このため、フィジカル・ハザード評価の研究を行い、データベースを活用した災害事例等の情報提供を通じてリスク低減を図るとともに、企業の保安力を評価する手法の開発を目指しています。

また、これまで幅広く利用されてきたものの、その有害性から使用が規制されつつある鉛について、国内外の広域的な鉛の移動を把握し、環境へのリスクがどの程度であるかを明らかにすることを目的として、鉛に関するサブスタンス・フロー・シミュレーターの開発を行なっています。

安全科学研究部門は、引き続きこれらの研究を推進するとともに、さまざまな技術やシステムの安全にかかわる評価を通じて、イノベーションの実現に貢献していきます。

 安全科学研究部門長