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ポリシーステートメント2015

安全科学部門ポリシーステートメント 2015年度

 


2015年
 研究部門長 本田一匡

1.ミッション

豊かで環境に優しい社会を実現するグリーン・テクノロジーを推進する産総研エネルギー・環境領域の一員として産業技術のリスク・マネージメントを担当し、化学物質や材料、エネルギーを適切に利用するためのリスク評価・管理手法を開発するとともに、産業事故の防止及び被害低減化に向けた技術開発を行います。

2.研究開発の方針

中長期目標・計画を達成するための方策

本研究部門は、産総研の第4期中期計画では「1-(5)環境リスクを評価・提言する技術の開発」を担当しています。

1)これまで4つだった部門戦略課題を2つ程度に整理統合します。部門の前身である旧3センター(化学物質リスク管理センター、爆発安全研究センター、ライフサイクルアセスメント研究センター)のテーマを継承していたものを、より融合化し橋渡し先を明確にするためです。
具体的には、これまでの4課題:

  • 新規技術体系のリスク評価・管理手法の研究
  • フィジカルハザード評価と産業保安に関する研究
  • リスクトレードオフ評価・管理手法の研究
  • 新規社会システムのライフサイクル評価手法の研究

を、

  • 行政ニーズおよび国際化対応のためのリスク管理研究(仮題)
    橋渡し先:主に行政
  • 鉱工業のイノベーションを支えるリスク評価技術の開発(仮題)
    橋渡し先:主に産業界

とします。この作業の中心を担わせるために、管理部門に出向経験し産総研及び部門を俯瞰した経験がある中堅クラスを中心とした部門戦略策定タスクフォースを組織します。

2)当部門は、以下で述べる法令関係の改正及び特則承認に資する基礎データを提供するという行政ニーズへの対応が重要なミッションです。一方で、行政ミッション対応に偏在せず、民間ニーズに直接答える研究や新しい研究への挑戦もバランス感を持って実施します。これまで構築してきたデータベースや評価モデルなどの経験を活用し、コンサルティング方式やコンソーシアム方式などの新しい形態を模索しながら、民間企業との資金提供型共同研究を積極的に推進します。

平成27年度の重点化方針

  1. 行政ニーズおよび国際化対応のためのリスク管理研究(仮題)
    ナノ材料のリスク評価・管理の研究では法令対応を想定した経産省プロジェクトを引き続き実施するとともに、技術研究組合単層CNT融合新材料研究開発機構(TASC)と連携しながら事業者の自主安全管理を支援する研究プロジェクトを推進します。また、化審法の改訂に向けた複数物質のリスク評価研究を新たに立ち上げます。高圧ガス保安法・火薬類取締法関係の特則承認及び法令改正に資するデータを取得するための研究を推進します。
  2.  鉱工業のイノベーションを支えるリスク評価技術の開発(仮題)
    新規技術の社会導入を支援するため、これまでのリスク評価、産業保安、ライフサイクルアセスメント、エネルギー評価を総合し、テクノロジー・アセスメントを視野に入れた研究を推進します。並行して、世界の規制動向を踏まえた先手の研究を提案できるように基礎技術の開発を進めます。例えば、温暖化係数の小さい新冷媒やエネルギーキャリアとしての水素の利用技術に係る総合的な評価研究に取り組みます。

3.マネージメントの方針

運営方針と体制、他の研究領域および研究ユニットとの協力

1)安全に対する意識が高まってきた社会状況に対応するため、リスクの社会受容などの新しい課題を研究に落とし込むための議論を活性化します。
2)研究グループ長を研究主導、人材育成、マネージメントのキーパーソンとする部門運営を引き続き推進します。
3)これまで一緒に研究を進めてきた他の研究ユニットとの協力体制を維持するとともに、それ以外の研究ユニットにも連携を拡げ、開発側ユニットが評価研究も並行して行うことで製品の競争力を高めていくことができるよう、支援したいと考えています。

成果の発信、普及の方針

引き続き、部門のホームページやニュースレターを通じて、質の高い情報の発信に努めます。読んでもらいた相手をイメージした文案づくりを意識します。また、本部門が取り扱う情報の性質に鑑み、誤解される可能性のない表現を徹底して行きます。

4.リスク管理・コンプライアンスに関する基本的考え方と具体的な取り組み

(1)リスク管理やコンプライアンス強化に向け、法令および所内規程類の改正や策定が頻繁に行われています。また、e-ラーニングなどの教育・研修ツールが充実してきました。これらの不知、不実施による違反事例が起きないよう、部門内の会議やユニット長巡視など機会あるごとに、その趣旨の理解も含めて、周知徹底を図ります。
(2)技術研究組合や産総研ベンチャーとの連携を推進するため、安全管理体制の構築や職員のエフォート管理の徹底をはじめ、リスク管理やコンプライアンス強化に向けた必要な措置を講じます。

5.人材育成の取り組み

(1)若手職員に対しては、プロジェクト参加によるOJTと、萌芽的研究への挑戦により成長を促します。
(2)中堅職員については、幅広い知識を修得して自らの専門分野を俯瞰できるとともに、国の委員会等でも活躍できる専門家となるよう、育成します。
(3)外部人材については、学生や企業人を対象に、知識・技術の修得を目的とする育成を引き続き実施します。
(4)新規人材の発掘と採用のための努力を強化します。具体的には、学会などの集会において部門をPRする活動を積極的に行います。