蒲生 昌志 masashi gamo

自己紹介

化学物質リスク管理の意思決定に根拠を与えるためのリスク評価法について研究しています。
大学院で研究を始めた頃、シロアリ防除剤の代替のリスク評価をテーマに選びました。発がん性が懸念される有機塩素系の薬剤から神経毒性が懸念される有機リン系の薬剤への代替でした。今でも十分とは言えませんが、当時はこの両者のリスクをきちんと比較する方法が存在しませんでした。最初の素朴な疑問は、別々の考え方で評価されたのでは議論にならないのでは?というものでした。その後の研究で、個人差の考え方を導入したり、影響の重篤度を損失余命(LLE)という尺度で表現したりする工夫をして、両者を比較できる枠組みを作りました。これによって、様々な物質のリスクを相互に比較したり、リスク削減対策の費用対効果を議論したりすることが可能になりました。
また、最近の大きな関心は、工業ナノ材料のリスク評価です。ナノ材料のリスクそれ自体もさることながら、新しい技術開発や産業におけるリスク評価や管理の役割という視点が刺激的な研究テーマです。
リスク評価は、その結果を基礎にどのような施策をとるべきかを議論することもできますし、その評価を行うための前提や根拠を議論する土俵にもなります。リスク評価の可能性を拡大し、限界を突破するために少しでも貢献できればと考えています。

研究概要

1.暴露量評価の高度化
2.損失余命を指標としたリスク評価
3.詳細リスク評価書の作成

研究業績

Gamo, M, Oka, T., and Nakanishi, J. (1995) A Method Evaluating Population Risks from Chemical Exposure: Case Study Prohibition of Chlordane Use in Japan, Regulatory Toxicology and Pharmacology, vol. 21, pp. 151-157.
Gamo, M., Oka, T., and Nakanishi, J. (2003) Ranking the Risks of Twelve Major Environmental Pollutants That Occur in Japan, Chemosphere, vol. 53, pp. 277-284.
間島隆博,山口勝治,蒲生 昌志(2005)化学物質輸送 船乗組員に及ぼす有害ガス暴露の健康影響評価 -乗組員のリスクレベ ル-,日本航海学会論文集,113号,pp. 185-191.
Gamo, M., Ono, K., and Nakanishi, J. (2006) Meta-analysis for deriving age- and gender-specific dose-response relationships between urinary cadmium concentration and beta2-microglobulinuria under environmental exposure, Environmental Research, vol. 101, pp. 104-112.

部門別戦略課題

外部予算

イベント

年報