内藤 航 Wataru Naito

自己紹介

産業活動(主に化学物質の利用)と環境保全が調和した社会の実現に向けた規制等に係る意思決定を支えるあるいは動かす、環境リスクの評価や管理の手法開発と、それらの手法を実際に適用した評価研究を行っています。実験室で得られた毒性試験の結果をどのように実環境の評価で役立てるのか、リスク評価をどのようにリスク管理に結びつけるのかなどデータや分野の間の“橋渡し”をするような研究に興味を持っています。大学院では、生態系モデルを利用した化学物質の生態リスク評価手法の開発と適用についての研究を行っていました。具体的には、諏訪湖の生態系における捕食-被食の関係を考慮した生態系モデルを構築し、さまざまな化学物質の生物種に対する直接および間 接影響をバ イオマスの変化量として定量化しました。産総研に入所後は、4つの物質(フタル酸エステル、コプラナーPCB、鉛、亜鉛)の詳細リスク評価書の作成に大きく関わりました。特に亜鉛の詳細リスク評価書の策定では、執筆責任者として俯瞰的視点に立った研究を展開しました。化学物質のリスク研究に関しては現在、十分なデータがないときのリスクの評価手法や、金属を事例にして現実的な生態リスクの評価や管理のあり方についての研究を主に行っています。さらに震災後、2012年から、放射性物質のリスク評価・管理研究に着手し、福島における除染の費用と効果の推定や個人線量の評価研究に取り組んでいます。

研究概要

  1. 化学物質の環境リスク評価手法とその適用に関する研究
  2. 金属の生物利用可能性を考慮したリスク評価・管理手法
  3. 福島における放射性物質のリスク管理

研究業績

最近のもの

  • Yasutaka T., Naito W. (2015) Assessing cost and effectiveness of radiation decontamination in Fukushima Prefecture, Japan. JOURNAL OF ENVIRONMENTAL RADIOACTIVITY 151: 512-520.
  • Naito W., Uesaka M., Yamada C., Ishii H. (2015) Evaluation of dose from external irradiation for individuals living in areas affected by the Fukushima Daiichi Nuclear Plant accident. RADIATION PROTECTION DOSIMETRY 163: 353 ? 361
  • 内藤航、上坂元紀、石井秀樹 (2015) 小型個人線量計とGPS・GIS技術を活用した外部被ばく線量の評価. 電子情報通信学会誌 98 (2): 144-150
  • Yasutaka T, Naito W, Nakanishi J (2013) Cost and Effectiveness of Decontamination Strategies in Radiation Contaminated Areas in Fukushima in Regard to External Radiation Dose. PLoS ONE 8(9): e75308. doi:10.1371/journal.pone.0075308
  • Han S., Naito W., Hanai Y., Masunaga S. (2013) Evaluation of trace metals bioavailability in Japanese river waters using DGT and a chemical equilibrium model. WATER RESEARCH 47: 4880-4892
  • Yokomizo H., Naito W., Tanaka Y., Kamo M. (2013) Setting the most robust effluent level under severe uncertainty: Application of information-gap decision theory to chemical management. CHEMOSPHERE 93: 2224-2229

部門別戦略課題

発表資料

イベント

年報