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除染の効果と費用に関する解析について

メンバー

発表年月日

2013年06月04日

2013年8月7日:第2報 「福島県内の除染実施区域における除染の費用に関する解析」について、わかりにくい表現があったため、一部に補足説明を追記しました。

2013年7月23日:第2報として解析結果の概要に「福島県内の除染実施区域における除染の費用に関する解析」を公表しました。福島県内の除染実施区域の除染費用に関する解析および除染特別地域の費用の再試算結果を掲載しております。

2013年6月19日:Chemosphereに論文「A GIS-based evaluation of the effect of decontamination on effective doses due to long-term external exposures in Fukushima.」が受理されました。

2013年6月4日:
産総研 『主な研究成果』
に第1報を公開しました。除染特別地域の除染の費用と効果について推定しています。


1. はじめに
2. 解析結果の概要
3. 解析手法
4. 公表文献等
5. 本件に関する連絡先

1. はじめに  

 東京電力福島第一原子力発電所事故(以下、本事故)により大気中に放出された放射性物質は風により運ばれ、降雨等により海面や地表面へ降下しました。本事故の発生を受け、政府は2011年12月8日に放射性物質汚染対処特措法を公布し、本格除染に向けた体制やガイドラインの確立が進められました。既に多くの地域において除染作業が着手されています。一方、モデル的に実証された面的な除染作業においては、土地用途や空間線量により除染効率が異なること、除染後においても空間線量を事故前の状態に戻すには時間が必要な地域が存在することが報告されています。

避難住民が除染後の土地に帰還することを考えると、複数の除染シナリオにおいて除染後の空間線量率や今後15年間、30年間の累積被ばく量を事前評価し、除染の効果を定量化することは非常に重要と考えます。しかしながら、現状では空間線量マップや除染方法の効率に関するデータの蓄積は進んでいるものの、これらを統合して広域レベルでの除染による被ばく線量削減効果について、定量評価はされていませんでした。

さらに、2012年の段階では、除染費用の総額の推定、除染シナリオ毎の違い、費用の構造(工程毎、土地利用毎の費用割合等)についての情報は断片的であり、保管等まで含め包括的に検討した報告は見当たりませんでした。

また、除染後に一定レベル以下の空間線量率になり帰還が認められたとしても、全員が帰還するとは限りません。除染後の線量が高いほど帰還する人数は減る可能性が高いことは、市町村等が実施したアンケート調査でも現れています。

そこで、本研究では 福島県の除染特別地域および除染実施区域を対象として、除染による放射性セシウムの外部被ばく線量低減効果(除染特別地域のみ)、除染廃棄物の発生量、除染費用の推定とその構造の解析を、既存の公開情報を元に、GIS(地理情報システム)を用いて解析を行っています。さらに、オンラインアンケート調査による避難先からの帰還の意志と属性や家庭状況に関 する関連性の検討も行っています。

本ページでは、本研究の社会的重要性を鑑み、解析の結果を速報として公表していきます。今後、解析結果の検証や数値モデルの精緻化を進め、現在実施している帰還に関するアンケート調査の結果に基づく帰還率の推定、複数の除染シナリオの比較なども含めた評価を進めて参ります。成果は、学会発表、論文発表、さらに当HPなどで随時公開をしていく予定です。

2. 解析結果の概要

3. 解析手法

4. 公表文献等

5. 本件に関する連絡先

地圏資源環境研究部門 保高 徹生(t.yasutaka(@)aist.go.jp)

安全科学研究部門 内藤 航 (w-naito(@)aist.go.jp)

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