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リスクに対する頑健性と柔軟性を備えた環境調和型サプライチェーン設計手法の開発

本研究課題は、リサイクルを含む国内のサプライチェーン全体を対象として、リスクに対する頑健性・柔軟性と、低炭素や循環型といった環境調和性を併せ持ったサプライチェーンの構築に向けた分析・設計手法を開発することを目的とする。そのために、1900品目分類以上の製品・サービス間の地理的分布を含めた物質連関を可視化し、それに地理的偏在性などのリスク要因を付加した「サプライチェーンマトリクス」を整備する。また、サプライチェーンの「頑健性・柔軟性」を指標化し、それらと環境調和性の分析手法を確立する。実装した分析手法によって、リスク回避と環境調和性の観点から産業プロセスの立地の検討や原料供給源としてのリサイクルの再評価を行い、国家レベルでのサプライチェーン再構築に向けた戦略的な提言につなげる。

本年度は、我々が開発しているインベントリデータベースIDEAに、統計データやヒアリング調査により収集した量的情報(生産量、貿易量)を加えることにより、1900品目分類以上の製品・サービス間の物質連関を可視化した暫定版IDEAマトリックスを作成した。作成したマトリックスを用いサプライチェーン寸断の影響分析のケーススタディを実施した。その結果、地震により直接の影響を受けない製品においてもサプライチェーン寸断により供給側および需要側に被害が生じ、波及していくことが定量的に示すことができた。その一方で、サプライチェーンの地理的情報の考慮、物流の寸断の考慮、製造業以外の初期被害率の設定を含め、より精度の高い評価が可能なように、IDEAマトリックスの改善および評価方法の検討が必要であることも明らかとなった。

研究担当者